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製薬2.0の世界を考える(後編)

目次
【前編】
1. 製薬業界の現状
1-1.製薬メーカーのグローバルランキング
1-2.日系企業のパイプライン
1-2-1.そもそもパイプラインとは?
1-2-2.パイプラインの種類
1-2-3.日系製薬メーカーにおけるパイプラインの現状
1-2-4.近年のパイプラインにおけるトレンド
1-2-5.パイプラインを巡る各企業の動き
1-2-6.具体事例:武田薬品工業

【後編】
2.従来の製薬メーカーの研究開発手法と現在の新しい取り組み
2-1.臨床開発×AI
2-2.バイオエレクトロニクス
2-3.テーラーメイド医療
2-4.Googleの生命科学事業
2-5.富士フイルムが目指すトータル・ヘルスケア・カンパニー

3.まとめ

従来の製薬メーカーの研究開発手法と現在の新しい取り組み

『臨床開発×AI』

塩野義製薬がSAS(SAS Institute Japan株式会社)の機械学習ツールを活用した人工知能技術による臨床試験解析のセミオートメーション化に着手している。

本プロジェクトでは、AI技術により、統計解析の専門知識が必要とされてきた臨床試験の解析業務の多くを自動化し、新薬開発のための臨床試験解析業務の大幅なコスト削減と時間短縮を達成するとともに、人の介在に起因するヒューマンエラーの大幅な低減を目指します。
現在、臨床試験における解析業務では、事前に作成された解析設計書を読み解き、計画した分析手法をSASプログラム上で実行する必要があるため、統計解析の専門知識を持った解析担当者が、プログラムスキルを駆使し、都度、新しいSASプログラムを作成しています。検討の結果、これらの業務に人工知能アプリケーションを活用することで、大幅な効率化が見込めることが判明し、2016年度内の完成を目指して開発に着手することとなりました。
このAIアプリケーションは、解析設計書や解析プログラム、またそのログや出力結果など、様々な形式のデータを活用し、高度なスキルを必要とする臨床解析業務に対してAI技術を用いたパターン化をおこなっていきます。SASの強力なデータ加工機能とコンポーネント化された最先端の機械学習アルゴリズム、そして、あらゆる環境においても実行可能な柔軟なアーキテクチャによって、高い開発効率とガバナンスを提供します。


(引用・参考): http://www.sas.com/ja_jp/news/press-releases/2016/april/2016-04-07-shionogi-use-sas-to-develop-ai-application-jp.html

CAD,CAMなどに近しい発想と思うが、事前にオートメーション、シミュレーションを行うことで、自動車産業などでは膨大な試作工数の削減が可能になった。塩野義では、そこに更にAIを活用してこれまでの開発工数や効率の改善を目指している。

製薬メーカーは個々に細分化された開発機能にそれぞれ相応の人員を確保することも頭痛の種であった。労働市場では優秀な人材は数限られており、開発組織を軌道に乗せるには長きにわたる採用・維持の投資が必要であった。一定の自動化が進むことで、この点に関しても標準化が進み、属人性が薄まることが期待される。

『バイオエレクトロニクス』

グーグルの親会社アルファベットがもつ「ヴェリリー・ライフ・サイエンシズ」と、英製薬大手「グラクソ・スミスクライン(GSK)」が新会社「ガルヴァーニ・バイオエレクトロニクス(以下カルヴァーニ)」を設立した。

ガルヴァーニが開発を目指すのは、体内の神経信号をモニタリングできる埋め込み式の小型機器だ。さらに、こうした機器を使用することにより、関節炎や糖尿病、ぜんそくなど多くの慢性疾患に見られるインパルス(活動電位)の不整や変化といった問題にも対処できるようになるかもしれない。慢性疾患によって引き起こされる神経系信号の異常を、電気インパルスを使って修正するわけだ。
完成すれば、この生体電子工学機器は、錠剤と同じほどのサイズになり、体内に埋め込まれることになるだろう。一度限りの手術で効果が何十年も続き、定期的な投薬治療の必要がなくなる可能性もある。ただし、機器に動力を供給し続け、体内で何年もの間、確実に機能できるようにしなければならない、という課題もガルヴァーニは抱えている。

初期の研究では、小型の精密機器が、炎症性や代謝性、内分泌系の疾患(2型糖尿病を含む)に対処できるという臨床的証拠を確立することに焦点が絞られる。その後、2023年ごろまでに、世界初となる生体電子工学治療の承認を規制当局に求める計画だ。

(引用・参考):http://wired.jp/2016/08/03/galvani-bioelectronics/

これまでも埋込型の医療機器は多数実用化されてきたが、ペースメーカーや人工関節、人工血管などが中心である。モニタリングや治療を行う小型機器というアイデアは新規性が高く、バイオとエレクトロニクスという2つのテクノロジーを組み合わせたシステム製品は本件に限らず研究開発が加速する領域と考える。

『テーラーメイド医療』

「テーラーメイド医療」とは「個別の体質に応じた医療を行うこと」もしくは「個人に特化した医療」のことをいう。これにより、疾患に関する「潜在的リスク」の中でも、特に慢性疾患に関するリスクを阻止することができる。

従来の医療は「平均的大多数」を対象とした平均的医療であり、一つの疾患や症状に対して全く同じ治療が行われ、同じ薬が用いられてきた。一方、「テーラーメイド医療」は個人の遺伝子情報を調べ、個人の体質や病気の状態を把握したうえで治療を行う。そのため、個人に対して確実に効果のある投薬や治療を行うことができる。

人間には個々の遺伝子型の違いによって薬の代謝機能に差があり、比較する人、代謝物によってはその機能は大きく異なる場合もある。別の患者に同じ薬を同じ量だけ投薬しても効果が異なることがあるように、薬の副作用も遺伝子型によって異なる。この差を生み出す遺伝子型を事前に調べ、個人に特化した治療に利用するのが「テーラーメイド医療」だ。
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DNAを調べれば、各患者の身体が「ある特定の薬に対してどのように反応するか」が明らかになる。つまり、DNAの情報から患者それぞれの代謝に合うように「薬をカスタマイズ」できる。これにより、ある患者に適正な薬が処方されているにも関わらず、「患者の代謝率に対して服用量が少ないために効果が出ない」、もしくは「服用量が多すぎて副作用が発現してしまう」といった失敗は避けられるようになる。

個別化医療の中でも、遺伝子の差異による薬への反応の違いを明らかにしようとする分野を「ファーマコゲノミクス」と呼ぶ。特定の疾患に対して有効かつ安全な医薬品を開発するために、患者のゲノム情報(遺伝的特徴)の解析を行い、アプローチするという手法である。

これを用いることで、特定の疾患の患者に共通する遺伝的特徴を見つけ出し、その情報から疾患に対して最適な薬剤を開発することが可能になる。また、個々の遺伝的特徴の違いを解析することで、それぞれの遺伝的特徴に対して最適な薬剤を開発することも可能だ。

ファーマコゲノミクスにより、特定の患者に対して薬剤の有効性を最大限高めることができるうえに、副作用を最小限に抑えることができる。つまり、患者の持つ疾患に共通する遺伝的データとその患者個人の遺伝的特徴に合わせて、最適な薬剤の投与計画の決定が実現される。遺伝子検査の普及によりゲノム情報を臨床領域に応用する場面が増え、特に薬剤投与に関しては今後さらに広く用いられるようになっていくことが考えられる。

これはアルツハイマー病などの「表面化するまでに何年もかかる病気」の治療にも活かすことができる。このような病気の治療が難しいとされてきた理由は、

①「投薬開始から効果発現までに何年もかかること」
②「患者に対する薬の適合性が判断できないこと」
③「薬の適当な服用量の調節が難しいこと」

などが挙げられる。

しかし遺伝子情報やタンパク質の発現を調べることで、症状に変化がなくても薬が効いているかどうかが把握できるようになる。薬の効果を即座に知ることで、薬を継続するか、他の薬に切り替えるかをすぐに判断し投与計画を修正できる点で従来の薬物治療とは全く異なる。

ファーマコゲノミクスにより「特定の疾患に対する最適な薬物治療」を判断することができるようになった場合、「疾患を特定するための技術」つまり「診断」の質が上がれば、さらに効果的な医療サービスを提供することが可能になる。

最近では、東京大学医科学研究所が導入した2000万件もの医学論文を学習した人工知能が、専門の医師でも診断が難しい特殊な白血病をわずか10分ほどで見抜き、治療法を提案した結果、患者の命が救われたという事例もある。

同研究所の附属病院は、アメリカの大手IT企業IBMなどと協同で、人工知能を備えたコンピューターシステム「ワトソン」に2000万件に上るがん研究の論文を学習させ、診断が難しく治療法も多岐にわたるがん患者の診断に役立てる臨床研究を進めている。
診断の質が上がっていけば近い将来、「AIによる高精度診断→遺伝子情報をもとにした個人特化型治療」という未来の治療モデルが実現するかもしれない

製薬メーカーの研究開発手法への影響

「ファーマコゲノミクス」は製薬メーカーの研究開発手法にも大きく関わる。
製薬メーカーは毎年数多くの新薬の開発を行っており、その中には十分な有効性が認められない薬、治療効果が高くても副作用が強いために開発を中断する薬、販売されても使用を控えられている薬がたくさんある。

しかし、これらの薬は特定の遺伝的特徴を持つ患者に対しては有効もしくは安全に投与できるものである可能性がある。これらを特定の患者に投与できるようになれば、製薬メーカーとしては研究開発コストを無駄にすることなく、本当にその薬を必要としている患者(薬に対して相性の良い遺伝的特徴を持つ患者)に薬を届けることができる。

臨床開発試験においては、新薬候補化合物が発見された段階でその薬の副作用が発現しやすい遺伝子を把握できるようになれば、副作用発現の可能性が高い被験者を除外して試験を行うことができる。

また遺伝子によって治療効果に差が出る薬の場合は、治療効果が現れにくい被験者を除外した状態で治験を行うことが可能になる。製薬メーカーはコストを最小限に抑えながら効率的に臨床試験を実施でき、治験に参加する被験者も副作用による被害のリスクを抑えることができる。

ファーマコゲノミクスは新薬開発における試験中止のリスクを下げると同時に臨床試験そのものの質を高める。全体の医薬品開発コストが大幅に削減されれば国内の医療費削減にもつながるうえに、各メーカーがより積極的に新薬開発に取り組むようになるだろう。


(参考):
テーラーメード医療 http://www.pss.co.jp/sc_bio/contents6.html
ファーマコゲノミクス http://www.chikennavi.net/word/pharmacogenomics.htm

『Googleの生命科学事業』

グーグルは2014年1月、糖尿病患者向けのスマートコンタクトレンズを発表した(日本語版記事)。小型マイクロチップによって涙から血糖値を測定できるものだ。
このスマートコンタクトレンズや「Google Glass」プロジェクトを率いていた人物(ババク・パルヴィズ)が7月中旬にグーグルを退社してアマゾンに移ったものの、スマートコンタクトレンズは現実のものになりそうだ。

『Financial Times』紙の報道によると、グーグルは、世界最大の製薬会社のひとつであるスイスのノバルティスと提携する。ノバルティスは、眼科領域に特化した傘下の企業アルコンを通じて、スマートコンタクトレンズのライセンス、開発、および商用化を行うという。アルコンは現在、「Dailies」「Air Optix」「Fresh Look」といったコンタクトレンズをつくっている。
グーグルとノバルティスには、スマートコンタクトレンズのアイデアが複数ある。ひとつめは、先述の血糖値監視レンズ。そしてふたつめは、近くを見るときと遠くを見るときの焦点切り替えが難しい人のための「オートフォーカス」レンズだ。ノバルティスによれば、この問題を抱えている人は17億人いる。ノバルティスのジョセフ・ジメネスCEOいわく「ヴィジョンケア界の聖杯」だ。
スマートコンタクトレンズは、グーグルが最初に発表したとき、どことなく信じがたかった。しかし、医薬界の最大のプレイヤーのひとつとの提携は、スマートコンタクトレンズの実現をずっと近く感じさせる。ジメネスCEOは、スマートコンタクトレンズは5年以内に製品化されると期待していると述べた。

スマートコンタクトレンズは二層構造になっているソフトコンタクトレンズで、血糖値を測定するセンサーや無線通信ができる回路などが内蔵されています。
LEDライトを内蔵し、血糖値レベルの急変を着用者に警告できる機能も追加されたという報告もされています。

これが実用化すれば、将来的にはGoogleのAndroid専用アプリを通じてレンズ着用者の血糖値データは、スマートフォンやタブレットなどへ送られ、担当医師がリアルタイムで確認できるようになるだろうと考えられています。


(引用・参考):http://wired.jp/2014/07/18/google-and-novartis-hope-to-launch-smart-contact-lens-in-five-years/

糖尿病症状セルフチェック.com

スマートコンタクトレンズに関しては、治療歴や検査値データなどの医療に関わる個人データの扱い方が変化していくこれからの日本の医療において広く活用されることが考えられる。
またオートフォーカスレンズについては、用途に応じて多種類の固定焦点レンズを着用する必要もなくなるため、実用化することで、誰もが一種類のコンタクトレンズで視力の問題なく過ごせるようになり、QOLの向上が見込める。

『富士フィルムが目指すトータル・ヘルスケア・カンパニー』


「トータル・ヘルスケア」とは、「予防」、「診断」、「治療」の3つの領域に渡る医療・ヘルスケアのことを指す。そして、富士フィルムは今後の医療業界に貢献する新たなヘルスケアの形を体現した「トータル・ヘルスケア・カンパニー」を目指している。

①予防
まず「予防」の分野において、富士フィルムは看板事業である「写真事業」で培った技術を生かし、化粧品事業に参入した。フィルムの主原料が肌と同じ「コラーゲン」である点とフィルムに用いる「抗酸化技術」や感光・発色に活用した「ナノテクノロジー」をヘルスケアにも応用できる点から、富士フィルムは「病気の予防」に貢献する事業を展開している。
②診断
次に「診断支援」をテーマに、富士フィルムはその技術力を活かして高精度な診断を行うX線画像診断、内視鏡、超音波診断装置を手掛け、それぞれの装置から得た診断画像をより効率的に活用するための「医療IT」をグローバルに展開していくことを目標にしている。
③治療
「治療」においては、低分子医薬品、バイオ医薬品、再生医療などの分野に富士フィルムのコア技術(合成技術、解析・評価技術、コラーゲン技術、画像診断技術、化合物ライブラリー、独自のナノテクノロジーなど)を掛け合わせることで、今まで製薬メーカーが着手することのなかった角度からアンメットメディカルニーズに対する医薬品の開発を行っている。


(参考)
http://www.fujifilm.co.jp/innovation/challenge/regenerative-medicine/

近年、他業界から医薬品事業やヘルスケア事業に参入する企業も増えており、既存事業を活かした形で医療への貢献を目指す企業も少なくない。このような病気の予防や診断から治療までを行う統合型サービスが、今後新しい医療サービスの形として展開されていくことが考えられる。

まとめ

パイプライン獲得を巡る動きと業界を取り巻く日本の制度

医療におけるニーズの拡大と医療技術の進歩に伴い、世界の医薬品市場は著しく成長している。しかし、製薬業界のこれまでの変遷を振り返ると市場規模の拡大につながる「医薬品のトレンド」は急速に変化しており、現代の製薬メーカーは未来のトレンドを予測しながら的確に「パイプライン」を確保していくことが求められている。

製薬メーカーにとって新薬のパイプラインを保持することは非常に重要であり、「パイプラインの数」は各企業における収益の将来性を示す重要な指標となっている。そして、生き残るためには必要不可欠なパイプラインの拡充を行うために、現在の製薬業界では「パイプラインの獲得」を目的としたM&Aが相次いでいる。世界の製薬業界に目を向けると、日系の製薬メーカーに比べ海外の製薬メーカーは、医薬品のトレンドをよく理解したうえで的確なタイミングでパイプラインの確保ができている。

日本の企業は技術力があるにも関わらず新薬の開発には消極的であり、世界の製薬業界のトレンドに乗り遅れてしまっている局面も見受けられる。これは日本の「薬価改定制度」や「市場拡大再算定制度」など、製薬業界の収益構造に直接影響を与える「国のルール」も深く関与していることが考えられる。

日本の製薬業界の在るべき姿

製薬メーカーにとってアンメット・メディカル・ニーズに対する新薬を開発し、世の中の治療薬の存在しない病気で苦しむ患者を救っていくことは使命であり、製薬業界は「企業の存続」が目的化してしまうような業界であってはならない。これから世界で市場規模が著しく成長していくことが予測される「製薬業界」において、日本の企業の成長を後押しできる環境をつくっていくことも非常に重要である。

現在の日本は超高齢社会に突入し「医療費膨張」などの問題に直面しており、2025年問題も近づく中、医療費の公的負担を減らすために「薬価改定」などの制度が施行され製薬企業がそのしわ寄せを受けている。

しかし、国の医療費を削減するために製薬企業の成長を止めてしまうような手段をとるのは合理的とは言えない。日本の企業がこれからの「製薬2.0の世界」に乗り遅れないようにするために、まずは国内の製薬メーカーが積極的に新薬開発にコミットできるような環境づくりに尽力し、国にとって適切な「医療制度の在り方」について考えていくことも必要ではないだろうか。

現在、世界中でAIやIoTなどの科学技術が急速に進歩し実用化が進められており、近年そのような科学技術の「医療分野」への進出が目立つ。その中でも製薬業界における「科学技術の応用」が活発化してきたことで、新薬の開発だけでなく個人の医療データの利用や情報の最適化など、今後の医療において重要視される「個々の患者に対する医薬品・サービス」を提供するための業務効率化が進んでいる。

また、新薬における研究開発が従来の「低分子医薬品」から徐々に「バイオ医薬品」へとシフトしている今、薬の開発において遺伝子やタンパク質などに関する個別の情報を扱う場面が増えてきており、AIなどを利用して業務の効率化を図ることは非常に重要である。これは、これからさらに普及していくことが考えられる「テーラーメード医療」にも通ずる点であり、科学技術を用いた効率的な情報処理・活用は、今後の製薬業界と臨床現場の両方で同時に役立てることができる。

また、AIやIoTを利用した効率的な臨床試験がさらに普及して医薬品の開発フローそのものが進化していくとともに、それらの技術を個別に盛り込んだアイデア溢れる医薬品や医療用製品も次々と生まれることが考えられる。そして、この「科学技術の応用」もまた今後の製薬業界のトレンドの一つになりつつある。

製薬2.0世界の幕開け

今後の製薬業界では、様々な科学技術の導入によって「研究開発業務における質の向上」が期待でき、さらにそれによって「個別化医療に対応した医薬品・医療製品の開発」が実現されていくことが考えられる。これまでそれぞれ独立して成長を続けてきた「医療」と「IT」の二つの領域が融合した世界は発展が著しく、その中でも「製薬×IT」は今後さらに大きな産業へと発展していくだろう。「製薬2.0の世界」はもうすぐそこまで来ていると言える。

<< 製薬2.0の世界を考える(前編)

難波祐樹

著者情報:
難波祐樹

慶應義塾大学薬学部薬学科に在籍。3歳から約8年間を米国ミシガン州で過ごす。現在4年生で2016年1月からジーニアスにインターン生として参画。 インターンの傍ら、慶應義塾大学薬学部サッカー部の主将を務める。就職活動を1年後に控えており、製薬業界に興味をもつ。

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