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ヘッドハンティングの現場から~ 経歴詐称の3つのカテゴリー – リファレンスチェックの重要性について

headhunting20181030

採用経験者や、人材紹介従事者にとっては御馴染みかもしれないが、意外と世の中には経歴詐称されている方が多い。経歴詐称と言っても、意図的な経歴詐称から、単なる日付などの誤記載によるミスまで幅広いが、軽微なものまで含めると、概ね履歴書と職歴書に何等かの問題がある方が10%は言い過ぎだが、5%以上は存在する。今回は経歴詐称のカテゴリー、及びその対策について記載したい。

まず経歴詐称のカテゴリーだが、大きく分けると3つに分かれる。
今回は、大雑把に

  • ①悪意があるプロ
    ②職歴盛り盛りマン
    ③軽微なミス

    にカテゴリーする。

  • それぞれ具体的な事案を交えつつ記載していく。

    ①悪意があるプロ

    履歴書、職務経歴書の全部または一部を意図的に詐称しているケース。氏名と住所はさすがに詐称しにくいのだが(それでも極稀に存在する)、学歴、在職企業歴詐称というパターン。

    私が過去に遭遇したパターンは、リファレンス取って判明しましたが、工〇院大学卒が早稲〇大学卒になり、トラ〇スコス〇ス広告部門入社が博〇堂入社担っていたケースがあった。ただ、何というかギリギリ同じ業界でとどまっている当たりはまだ可愛げがある。

    最も驚愕だったのは、氏名も住所も経歴も全部虚偽だったというケース。クライアントから入社日に出社しない者がいるので調査して欲しいということになり、住所を訪ねたら空き地、リファレンス取ると何と氏名すら違った。あの人はいったい誰だったんだろう?という背筋の凍る話である。

    極めて短期間で離職した場合はそもそも記載の必要がない…という誤った認識の方、離職期間を短く見せた方が就職しやすいだろうと考えて離職期間を在職中と記載するケースもこれらの準ずるものだ。

    時々衝撃を覚えるのは、人材紹介会社のエージェントが、インタビュー時にレジュメの修正と称して、このような経歴詐称を推奨した結果、経歴詐称者になってしまった人材に遭遇することだ。
    裏が取れたら、こういったサービス展開している悪徳エージェントを”要注意リスト化”したいとも考えている。

    ②職歴盛り盛りマン

    過去経歴の中で正式な役職ではないものは好きに記載できるので、事業責任者と記載があるは実際はプレイヤー、決算や税務申告と記載はあるが実際は会計事務所丸投げや会計補助、達成率その他も当時の予算などはその時その場にいた人しか分からないので、盛ろうと思えば盛れる。

    これは意外と自己評価の高い方が陥りやすい事案だったりもする。日本人は比較的謙虚な方が多いのだが、レジュメ書いている内に自分はもっと評価されるべきである、何となく箔が付きそう等と考えてレジュメ修正していくうちに原形を留めない小説が完成する。

    あの仕事は末端だけど実質1人で担当していたので「責任者」、税務申告の支払いだけやっていたけど「申告」業務も経験ありで書いちゃおう、自社採用の募集記事書いていただけだけど「広報」、月次の報告資料作っていたけど「予実管理」など、まぁ挙げれば切りがない。

    ただこの領域になると「経験あり」という記載に対する、求人企業、求職者双方の定義や認識のズレに落ち着くケースも多く、面接で見抜けなかったり、リファレンスを取らずにそのまま採用し、実際に業務開始後に愕然として発覚するケースが多い。

    ③軽微なミス

    これは履歴書を平成表記、職歴書を西暦表記した場合などによくある単純な転記ミスなどである。私の勝手な経験則だが、平成ー西暦の記載ミスは10-20%くらい存在する。普段使い慣れていない和暦表記は避けた方が良いと思われる。

    また数字の桁の間違いも同じくらい多い。桁が1000なのか、100万なのか、1億なのか、これまた結構違うが、PL責任者クラスでも売上予実は桁1億、利益予実は桁100万、しかし???よくよく見るとなんか多いとか少ない、というケースもある。

    経理財務経企系職種だと結構致命傷なので注意が必要である。最も上場企業のIRリリースなども時々桁表記ミスあるので、ご愛嬌の世界なのかもしれないが。軽微なミスは時間の問題で何等か自動化ツールが修正してくれる時代が来ると思います。そのころ履歴書がいるのかどうかは分かりませんが。

    最後に、随分若いころの写真をそのまま使いまわして10年経過、実物と違うというケースもあるが、そこは皆さん多めに見ましょう。芸能人の宣材写真だって、WEBサイトの役員一覧の写真だって、「それいつ?」で溢れているわけですから。

    ちなみに私がこれまで遭遇した中で衝撃だったのは、とある会社の人事総務課長という方、自分が課長であることを証明したかったのか、会社の辞令が添付書類にあった(通常あり得ない)。良く知る会社で人事総務部も顔馴染みが多いがこの人は存じ上げなかったので、辞令の印鑑部分だけスクショして問い合わせたら印鑑偽造されていました。

    ご本人に問い合わせると、「参りました、そこまでやる人初めて会いました。」と言って音信不通になりました。参りましたって、あんた…

    そういうこともあってこういうサービスも展開しています。

    リファレンスチェックサービス
    https://www.genius-japan.com/solution/refarence/

    三上 俊輔

    著者情報:
    三上 俊輔

    2006年、早稲田大学法学部(専攻労働法)を卒業後、独立系エグゼクティブサーチ会社であるサーチファーム・ジャパン株式会社に入社。柔硬幅広い業界の部門長クラス以上の経営者獲得、スペシャリスト(エンジニア、会計士など)採用を実現。 2011年、サーチファーム・ジャパンより組織戦略及び技術コンサルティング事業を分社化し、ジーニアス設立、代表取締役就任。 理論と実践のギャップを埋め、健全なる雇用環境の発展に微力ながら貢献すべく、スカウトその他様々なプロジェクトを戦略的に遂行している。

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