2026/09/15

財産コンサルティングを提供する青山財産ネットワークス(東京都港区は、全国の企業後継者候補412名を対象に、事業承継に対する意向、不安、現経営者との話し合いの実態を調査した。
その結果、承継について約9割が現経営者と話し合った経験がある一方、86.7%が現経営者との間に何らかのギャップを感じていることが分かった。ギャップの内容は「承継時期」(44.4%)、「経営方針」(43.9%)、「財産分配」(39.8%)が上位だった。
一方で、後継者の71.6%が承継意向を示した一方、「積極的に承継したい」は19.7%にとどまり、51.9%は「条件が整えば承継したい」と回答した。
また、9割以上が何らかの不安や課題を抱えている。「個人資産の管理・運用・保全への不安」(51.2%)、「創業家間の財産分配・公平性への不安」(45.1%)、「経営者としての責任や精神的負担」(38.1%)、「自分の経営能力や適性への不安」(36.9%)など、資産・経営・心理面にまたがる幅広い不安が浮き彫りとなった。
事業承継では、話し合いの機会そのものは一定程度設けられているものの、後継者が抱える不安や承継条件、現経営者との認識差を十分に整理しきれていない実態がうかがえた。
(青山財産ネットワークス作成ニュースリリースを要約 9月1日)
事業承継で見過ごせないのは、後継者との対話が不足していることではない。むしろ、約9割が現経営者と承継について話し合った経験があるにもかかわらず、86.7%が何らかのギャップを感じているという事実である。
問題は「話したかどうか」ではなく、話し合うことで何が共有されたのかにある。
ギャップの上位は「承継時期」44.4%、「経営方針」43.9%、「財産分配」39.8%。いずれも、会社の将来だけでなく、家族の財産、経営者としての人生、後継者自身の生き方に関わる問題である。だから、経営会議のように合理的な説明だけで一致できるものではない。
さらに、71.6%が承継意向を示しながら、「積極的に承継したい」は19.7%にすぎず、51.9%は「条件が整えば承継したい」と答えている。この数字は、後継者が事業を拒んでいるというよりも、承継を引き受ける前に、越えなければならない条件が見えていることを示しているのではないか。
個人資産の管理・運用・保全、創業家間の財産分配、経営者としての責任、自身の経営能力。後継者が不安を抱えているのは、会社を受け継ぐことが「社長の椅子」を受け取ることではなく、資産と責任と人間関係を一括して引き受けることだからだ。
事業承継で必要なのは、対話の回数を増やすことではない。現経営者が「何を渡すか」だけでなく、後継者が「何なら引き受けられるのか」を明確にできる場をつくることである。承継とは、経営権の移転ではなく、次の経営者が自分の意思で引き受けられる条件を、親子や創業家とともに組み立てる仕事なのだろう。
ヘッドハンティング会社から電話があったときに確認す...
3大メガ時代でどうなる損害保険業界?損保業界研究レ...
日立 東芝 三菱重工業から見る日本の重電業界...
人材紹介業の動向、大手・中小人材紹介会社の今後とは...Talk Geniusとは-
ヘッドハンティング会社のジーニアスが提供する人と会社と組織を考えるニュースマガジンです。