2026/04/15

「第3の賃上げ」といわれる企業の福利厚生の拡充。都心では1千円超えランチも当たり前となる外食価格高騰のなか、社員食堂回帰に注目したい。4月の制度改正で従業員への食事補助費の非課税枠が倍増し、よりお得に利用できる環境が整った。企業が魅力的な社食を用意することで従業員のコミュニケーションの活発化やモチベーション向上も期待できる。最近は厨房(ちゅうぼう)なし・料理人不在でも完結する「キッチンレス社食」が増加。その一つで一般も利用できる東京・新木場のユニークな社食を訪ねた。
JR京葉線、東京メトロ有楽町線、東京臨海高速鉄道が交わる新木場駅(東京都江東区)。東京駅から9分の立地だが、街は倉庫が立ち並ぶ殺風景な景色が続く。そんななかにカフェの看板を見つけた。脇道を奥に進むと、貯木場の運河に面した心地良い空間が広がる。注文した麻婆ナス丼がとろっとしておいしい。 ここは三井不動産「三井リンクラボ新木場2」。スタートアップから大企業まで30社超の研究所が入居し、研究者ら約250人が働く新業態のレンタルラボ(賃貸型研究施設)だ。 共同社食のカフェは外部にも開かれている。
(産経新聞 4月5日)
都心のランチが1000円を超える状況は、物価上昇の一端を映し出している。日々の食事にまで気を配らざるを得ないほど、生活の余白が細っている現実は依然として重い。この現実を受け止めて、企業が社食を整備し、非課税枠の拡大を背景に「利用しやすい環境」を整えようとする動きが広がっている。
その取り組みには、従業員の動線や日々のリズムに企業が一定の影響を及ぼす側面もあるが、まずはどのように根づいていくのか、静かに見届けたい。
新木場のレンタルラボに併設されたキッチンレス社食は、確かに独特の魅力を持つ。倉庫街の無機質な風景の奥に、運河に面した柔らかな空間がひっそりと広がり、麻婆ナス丼の湯気は、研究者たちの思索にささやかな温度を添えるだろう。
ここで提供されるのはたんなる食事ではなく、企業が「場」を整え、交流や創造性を促そうとする試みでもある。その意図がどのように働くのかは、運用の積み重ねのなかで徐々に形を帯びていくだろう。
社食の復権は、多くの働く人にとって歓迎すべき変化となり得る。一方で、食卓が本来もつ個人の自由や生活の核としての意味を思い返すことも大切だ。企業がその領域に関わるとき、社食という小さな場が働く人々の時間に、どんな光を差し込むのだろうか。
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