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「定年後も報酬維持」日立が導入へ 再雇用希望社員は約8割

日立が定年後も報酬が維持される制度を導入します。
日立製作所は、2026年度から定年後の再雇用者の処遇制度を見直し、これまで現役時代より低くなるケースが多かった定年後の報酬を、現役時代と同じ職務を行う場合や専門的な知識や経験を生かした仕事を担当する際は報酬が維持されます。
定年後も意欲的に働ける環境を整える狙いです。
日立の定年は60歳で、希望者は全員64歳まで再雇用が可能となっており、定年後に再雇用を希望する社員は約8割に上ります。
日立では、仕事内容に応じて報酬を決定する「ジョブ型」の雇用を進めていて、定年後の再雇用者に対してもこれを適用することになります。
(FNNプライムオンライン 3月14日)

日立製作所は「ジョブディスクリプション(職務記述書)」の導入や、従業員の適性およびキャリア志向を踏まえた配置・育成を検討する「タレントレビュー」を実施している。また、 自律的なアップスキリング・リスキリングを支援する仕組みとして、AIが各自のキャリア志向などに合わせて社内外の学習コンテンツをリコメンドする「学習体験プラットフォーム (LXP)」の導入など、自律的なキャリア形成支援を進めてきた。
これらの取り組みは国内グループ会社にも順次導入しているが、2024年6月には、日立製作所の非管理職である約2万人の処遇制度を、職務をベースにした職務等級制度に切り替えた。
これらの取り組みによって職務と報酬の関係が明確になり、再雇用社員も保有スキルを発揮しやすい。しかも報酬が維持されれば若い世代のサポート役ではなく、第一線で働きつづける意欲も保てる。
 一方で、日立製作所が再雇用時に報酬を維持する賃金制度は、国の年金制度を先取りしているようにも見える。公的年金の受給開始年齢の上限は75歳に引き上げられ、75歳まで繰り下げて受給を開始すると、年金額は最大で84%増額されるが、遠からず受給開始年齢は70歳に引き上げられるかもしれない。
 定年を70歳に変更する企業も出てきたが、多くの企業が年金受給年齢引き上げを想定しているようだ。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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