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メンバーの3分の2が社外取締役、12人中7人が女性

 優れた人材の確保や活用が企業の競争力を左右する時代。人事領域を司る人間が経営に参画する必要性は日に日に高まっている。その中でCHRO(最高人事責任者)は何を考え、どう行動すべきなのか。ヤフーで人事部門を務め、現在は企業の人材育成や1on1ミーティングの導入指導に関わるパーソル総合研究所取締役会長の本間浩輔氏が「経営人事」を深掘りしていく。
 今回は、オンライン1on1を提供するエールの取締役やメルカリの社外取締役を務める篠田真貴子氏に、取締役会の活性化や社外取締役の役割について話を聞いた。
(中略)
 メルカリの取締役会メンバーは、創業者で代表執行役CEOの山田進太郎さんを筆頭に12人の取締役がいますが、その中で社内取締役は山田さんを含め、4人しかいません。他の8人はみんな独立した社外取締役です。
 しかも、メルカリがすごいと思うのは、12人のうち7人が女性だということ。多様なバックボーンを持つ人が多ければ多いほど、さまざまな意見やアイデアが飛び交い、イノベーションにつながるということは既に広く知られた話だと思います。それをメルカリのような上場企業の取締役会で実践している会社はそれほど多くありません。
(Japan Innovation Review 2月20日)

メルカリは「インクルージョン&ダイバーシティの体現」の方針に基づいて、取締役会メンバーについて「経営に対する実効性の高い監督を実現するために必要となる知識・経験・能力のバランス、 取締役会全体としての多様性の確保を考慮して、取締役会体制を構成すること」を基準に選定している。
とくに配慮しているのはジェンダーバランスで、指名委員会は原則として女性候補者を含めて選定し、2025年6月時点で取締役における女性比率は、前年の30.0%から58.3%へと増加した。
メルカリによると、取締役の女性比率は国際的に見ても高い水準にあり、年齢層も多様だ。取締役の平均年齢は52.6歳。年代別の内訳は、40代41.7%、50代41.7%、60代 16.7%。東証プライム企業平均年齢62.2歳(24年時点)に比べて10歳若い。
25年9月には筆頭独立社外取締役1を設置し、取締役会の独立性向上と実効性の高い監督を一層強化した。
メルカリは女性の戦力化で、複数の外部機関から評価を受けている。女性活躍推進法に基づく「えるぼし」認定で5つの評価項目すべてを満たし、最高位の3つ星を取得したほかに、女性投資家が審査し、環境・社会貢献と女性活躍に取り組む企業を表彰する「ESG Women’s Awyrd」の最優秀賞「Gold Awyrd」を受賞した。あるいは経済産業省が選定する「なでしこ銘柄」で、女性の活躍推進に関する特徴的な取り組みを実施する企業として紹介されている。
あえて「女性活躍」を謳う必要がない経営を実践しているようだ。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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