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10年間 離職率0%を実現する「心・体・財」の三位一体経営

信和興業(東京都新宿区)は、2026年2月1日に開催された「第12回ホワイト企業大賞」表彰式において、特別賞である『感謝と利他の実践経営賞』を受賞した。
 「日本一、社員とその家族が幸せな会社」 をビジョンに掲げ、「心・体・財」の調和を重視した独自のウェルビーイング経営が、社員の幸福度向上のみならず、13期連続増収、16年連続増益や離職率0%(直近10年) という企業成長に直結している点を評価された。
 「ホワイト企業大賞」は、たんに法令遵守や福利厚生が整っているだけでなく、「社員の幸せと働きがい、社会への貢献を大切にしている企業」を定義し、進化し続ける企業を表彰する制度である。表彰式で次のように評価された。
「貴社は、心・体・財の調和を基盤とした経営を貫き、社員と家族の幸せを支える組織づくりを進めてこられました。その根底にある感謝と利他の姿勢は社内外の信頼を育み、企業としての成長を支えています。ここにその歩みを讃え、表彰します。」
(信和興業作成ニュースリリースを要約 2月2日)

信和興業の設立は1972年。事業内容は インターホン設備、防犯カメラ、電気錠、集合ポストなどのリニューアル工事および新築弱電工事で、2025年8月期の年間売上高は27億2000万円だった。
同社の説明によると「弱電設備工事は、多くの人との連携が不可欠なブルーカラーの現場。だからこそ、当社は『人は与えると幸せを感じる(GIVER)』 という考えに基づき、社員がまず幸せを感じ、その溢れたエネルギーで顧客や社会に貢献する『感謝と利他』の循環をめざしている」という。
 同社は、幸せを「心(精神的充足)」「体(健康)」「財(経済的安定)」の3要素が満たされた状態と定義し、実践している。
 心は「感謝と透明性の文化」として、過去10年以上の決算内容を全社員に完全開示しているほか、親孝行旅行応援制度や、家族へ感謝の手紙を書く機会などを通じ、感謝の心を育む文化を醸成している。
 体は「健康経営の徹底」で、 健康診断での精密検査(MRI、胃カメラなど)の費用を会社が全額負担し、 グルテンフリー・無添加のカレー無料提供や、社内トレーニングルーム、酸素BOXを設置している。
 財は「経済的な安心と豊かさ」で、 業界水準を上回る年収(25年度 直接部門の平均年収802万円) や、利益の20%を還元する決算賞与制度 を導入している。
 同社の取り組みが広く産業界に伝われば、社員の定着に苦労している多くの企業の参考になるはずだ。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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