2026/01/06

インバウンド需要の拡大と中身の変化、海外ビジネスツーリズムの急進など、JTBを取り巻く環境は転機を迎えている。それらに対応する人材の確保が急務となる中で、同社の最高人事責任者(CHRO)を務める大八木勢一氏は「自主性と多様性」を重視した人事改革を主導している。ツーリズム業界全体の発展も見据えた、社内カルチャー変革と打ち手とは?
(中略)
――CHROとして、外部からの人材採用を含め、今後JTBをどのような集団にしていきたいと考えていますか。
大八木 当社単独でというより、広くツーリズム業界全体で考えなければいけないと思います。日本のサービス業は労働集約型のビジネスで、労働分配率が高くなる傾向があります。これは人件費の比率が高いということであり、生産性の低さは給与水準にも影響します。今後、生産年齢人口が減る中で、人財の確保は大きな課題です。
インバウンド需要の拡大などで、ツーリズム産業は成長しています。その一方で働き手が集まりにくい状況があり、当社は業界を主導する立場として、この状況を変えていく必要があります。
会社として生産性を高めるために、DXを推進して業務効率化を図ることなどは当然必要ですが、人財の問題を解決する1つのカギとなるのが、アルムナイの活用だと思っています。
(Japan Innovation Review 12月19日)
JTBはグループ経営方針を体現できる人材像として「自律創造型人財」を示しているが、その定義は「マーケットや外部環境の変化をチャンスと捉え、自ら課題をたて、迅速に行動し、挑戦し続ける人」「自らの意志と努力で専門性を磨き、夢と好奇心で未来を描き、自己成長し続ける人」「国際的な視野をもち、多様性を持つ社内外のメンバーと協働し、新たな価値を創造し続ける人」。
「Group Professional(GP)社員」と呼ぶ「高度専門人財」の育成では、コース別にスペックを定めている。「ロイヤルスタッフ」は、ホスピタリティや幅広い業務知識 、特定分野における深い専門性を兼ね備え、厳しい審査を経て認定される店頭販売における最高峰の資格をもつ社員。「顧客開発プロデューサー」は、個人のお客様を訪問し、専門性を活かして最適な旅行企画を提案する社員。「観光開発プロデューサー」は、地域の現状分析から戦略の立案、コンテンツ開発やPDCAの検証まで、中長期の視点で地域の課題を解決し、持続可能な地域づくりの実現に伴走する社員。
こうした施策の成果は、たとえばJTBグループがグループ全社員を対象に、年間10億円以上の営業利益を見込める事業についてのアイデアコンペティションに現われている。アイデアコンペティションは事業形態や対象市場などアイデアのテーマは各人で設定し、審査を通過したアイデアは事業化をめざし、およそ5カ月にわたってブラッシュアップを重ねてゆく。
これまでに、22件のアイデアが審査を通過し、「LivingAuberge」「OYACONET-QUEST」「してね」「EarthGift」などの事業が実現している。
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