2025/09/23
トリドールホールディングスは人的資本経営を深化させた「心的資本経営」に取り組んでいる。心的資本経営とは「ハピネス(幸福)」と「カンドウ(感動)」の頭文字を組み合わせた「ハピ カン経営」という呼称で、全従業員に共有されているこの実践モデルを「ハピカン繁盛サイクル」と定義している。
心的資本経営を具現化するために従来の店長制度を刷新し、新たに「ハピカンオフィサー制度」を導入する。 ハピカンオフィサー制度は、店舗での「ハピカン繁盛サイクル」の実現が主たる役割である。従来店長が担っていたオペレーション業務の一部は他メンバーへ移管。店舗で働く従業員一人ひとりの内発的動機を引き出し、お店独自の感動体験の 創造をリードする役割へとシフトする。
また、報酬制度も抜本的に見直す。ハピカン繁盛サイクルの実践レベルに応じて報酬が変動し、最大で年収2000万円を得られる制度として大きな貢献に大きく報いることを可能にする報酬体系を構築する。
丸亀製麺においては「ハピカンキャプテン」という呼称で、2025年11月からの導 入に向けて研修等を進めている。今後、国内その他業態へも展開し、2028年には 丸亀製麺で300名のハピカンキャプテンを育成予定だ。
(トリドールホールディングス作成ニュースリリースを要約 9月17日)
店長の年収を最大2000万円に引き上げる賃金体系の背景には、トリドールホールディングスが取り組む「心的資本経営」がある。これは「従業員の“心”の幸せ」と「お客様の“心”の感動」をともに重要な資本ととらえ、どちらの“心”も満たし続けることで持続的な事業成長を実現する経営思想である。
同社は「『従業員の“心”の幸せ』と『お客様の“心”の感動』による好循環づくり、そして永続的な人材確保や離職率の改善、求人や教育コストの削減、お店の地元への地域貢献など、様々な価値を長期的に生み出し、グループ全体で持続的な事業成長を目指す」と心的資本経営の方針を述べる。
同社は、2004年6月から心的資本経営の社内浸透を進めてきた。その結果、従業員の離職率が23年度から24年度にかけて約12.9%低下、グループに寄せられた顧客からのお褒めの言葉が24.5%増加するなど、ポジティブな効果が表われはじめたという。
さらに同社は従業員本の家族向けの新制度 「家族食堂制度」を発足させる。 この制度は、グループの店舗で働く従業員の家族(15歳以下) を対象に、所属するブランドの全国の店舗で、いつでも無償で食事ができる機会を提供する。25年12月より「丸亀製麺」「天ぷら まきの」「焼き鳥とりどーる」「長田本庄軒」「とんかつとん一で」導入を開始し、その後、他ブランドへの展開も視野に入れいく。
トリドールホールディングスは温もりのある会社なのだろう。
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