2025/06/02
パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda」(編集長:桜井 貴史)は、2025年4月の転職求人倍率をまとめた。25年4月の転職マーケットは、転職求人倍率は前月比0.15ポイント減の2.36倍だった。
求人数は前月比0.6%減で、前年同月比1.8%増。顕著な変化を示したのは転職希望者数で、前月比5.6%増、前年同月比14.8%増だった。求人数をみると、業種別では12業種のうち5業種で前月から増加した。最も増加率が大きかったのは「小売・流通」(前月比3.6%増)、次いで「商社」「人材サービス」のともに前月比1.7%増。
職種別では11職種のうち4職種で前月から増加した。最も増加率が大きかったのは「クリエイターの前月比1.3%増、次いで「専門職(建設・不動産の前月比1.0%増だった。
(パーソルキャリア作成ニュースリリースを要約 5月22日)
キリンホールディングスの磯崎功典会長CEOは5月26日付け日本経済新聞「私の履歴書」で、中途採用に言及している。
「変化の激しい時代に外部からの人材をどんどん入れないと、企業はじり貧になる。いま年間の採用のうち、新卒が6割で、キャリア採用が4割程度だが、私は5割ずつが理想だと思っている。多様性から生まれるイノベーションがないと、よい商品やサービスは育たない」
経済産業省の調査によると、多様性は生産性向上とイノベーション創出に寄与するという。経済合理性にかなっているわけだ。長年、中途採用は欠員補充や即戦力の確保を目的に実施されてきたが、戦力に余裕のある企業は、多様性の確保を目的に据える中途採用も進めている。
組織の同質性は思考の同質性も派生させてしまう。たとえば明文化された価値観や社内用語が浸透すると求心力は強化されるが、その反面、「会社の常識=社会の非常識」という弊害も生じかねない。ともすれば善悪を識別する考え方がズレてしまい、トラブルや不祥事の温床にもなりやすいのである。
明文化した価値観や行動基準は適正か。役員・社員の考え方や行動は社会のすう勢とかい離していないか。その点検には社外の目が必要だ。中途採用した社員に点検を求めるのもよい。
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