2025/04/22
物流コンサルティングの船井総研ロジ(東京・中央)はトラック運転手の外国人採用を仲介支援するサービスを始める。海外の機関などと組み、現地での採用面接ツアーや研修、入社後の生活支援などを手がける。政府の残業規制に伴う運転手不足が懸念されるなか、新たな担い手を求める物流事業者を取り込む。
まず現地の機関を通じて求人を出し、有望な人材を一定程度に絞る。そのうえで日本の物流会社の採用担当者を招いた海外ツアーを組み、現地でのグループ面接や現場視察に招く。
面接に合格し、在留資格を得た後も支援する。日本の支援機関とも連携し、出入国時の送迎や公的手続きをサポートする。語学や日本での生活に関わる研修なども手掛けるほか、事業者の希望に応じて母国語でも業務マニュアルも作成する。
2025年はバングラデシュで面接ツアーを3回開く計画。連携する同国の教育機関の敷地内には、日本の道路標識を配置した運転コースを整備する。現地で乗車研修ができる体制を整え、90人の採用を見込む。
(日本経済新聞 4月12日)
船井総研ロジは自社ホームページで、バングラデシュからドライバーを雇用する利点について①すでに多数のドライバー母集団を形成②日本と同じ右ハンドル左側走行③毛行けインナイスラム教徒なので、お酒を飲まない人が多い④出稼ぎ労働を国策として推進してきた歴史がある⑤檀瀬労働力が豊富で、日本で働きたい人材も豊富――この5店を挙げている。
特定技能で指定された自動車運送業の対象職種は、バス、タクシー、トラックの各運転手である。バスは運行業務と接遇業務、タクシーは運行業務と接遇業務、トラックは運行業務と荷役業務で、日本語能力はバスとトラックは「N3 」、トラックは「N4」もしくは日本語基礎テスト合格である。
受け入れ事業者の要件はどの職種も「働きやすい職場認証制度」の認証を取得していること。この制度には、各認証項目の達成状況に応じて、「一つ星」「二つ星」「三つ星」の3つの認証段階が設けられている。
「一つ星」は法令遵守し、労働条件や労働環境改善に向けた取り組みを一定程度実施していると認められた事業者。「二つ星」法令を上回る労働条件や労働環境改善に向けた取り組みを相当程度実施していると認められた事業者。「三つ星」は法令を上回る労働条件や労働環境改善に向けた取り組みを十分に実施していると認められた事業者である。
運送業の2024年問題は解決されないまま2025年問題に表現が変わったが、2025年もすでに3分の1が過ぎた。2030年にはドライバーが約25万人不足すると予測されているが、外国人ドライバーの雇用でどこまでカバーできるのだろうか。
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