2026/06/24

帝国データバンクが収集する約200万社の企業情報から、社長と企業動向が特定可能な年間約30万社分のデータを分析しました。「会社を大きくした」定義は、単年比較で売上高・当期純損益がともに前年比150%以上の増収増益を果たした企業。
この結果、2025年に会社を大きくした対象の1万社のうち、もっとも割合が高かったのは「まじめ」なタイプの社長で、全体の約5割を占めています。取引先や消費者からの「信頼」を得るうえで必要不可欠な誠実さ、地道な改善、ブレない意思決定が事業の拡大に欠かせないという傾向は変わらないようです。「まじめ」に近い、一歩ずつ確実に前進する「堅実」タイプも4社に1社を占めており、着実に積み上げるスタイルの強さが際立っています。
2番目に多かったのは「実行力がある」タイプで、約3割を占めました。アイデアや計画を考えるだけでなく、行動のスピードとやり切る力を“推進力”に変え、未開拓の市場を切り開くことが会社を大きくする源となっているようです。実行力と近い「積極的」な社長も、全体の約2割を占めました。
生成AIの急速な発展と国内外の経営環境の変化により、将来の不確実性はかつてないほど高まり、過去の延長線上の経営や現場の属人的な判断だけでは生き残りにくくなっています。AIでは代替できない「未来を示し、人を巻き込む」リーダーシップが企業成長のカギです。
(帝国データバンク 6月13日)
帝国データバンクの分析によれば、2025年に会社を大きくした1万社のうち、約5割の社長が「まじめ」なタイプだった。「堅実」が4社に1社、「実行力がある」が約3割、「積極的」が約2割を占める。そこに浮かび上がるのは、時代の熱狂とはいささか異なる風景である。変革を語る声が高まり、生成AIが経営の景色を一変させると喧伝されるほど、人はむしろ古びた徳目へと立ち返っている。
誠実であること。約束を守ること。小さな改善を積み重ねること。その平凡さのなかに、企業という共同体を支える力が潜んでいる。
ただし、この調査結果を成功の処方箋として受け取るのは早計である。対象は、売上高と当期純損益が前年比150%以上となった単年の急成長企業であり、その持続性までを示してはいない。業界特有の追い風や一過性の需要も作用したはずである。また、「まじめ」や「実行力」といった類型は、厳密な尺度というより、人間への印象を整理した言葉に近い。そこにあるのは因果の証明ではなく、ひとつの傾向にすぎない。
それでもなお、見逃してはならない事実がある。閉塞の時代には、しばしば非凡な英雄への期待が膨らむ。しかし現実の企業は、劇的なひらめきだけでは存続しない。対話を重ね、失敗を修正し、他者の信頼を裏切らないという地味な営為の反復によって支えられている。技術が進歩し、判断の一部がAIへ委ねられる時代だからこそ、人間にしか担えない責任の重さが際立つのである。
企業とは、結局のところ、人と人との約束の総体である。未来を正確に予見する能力よりも、不確かな未来をともに引き受けようと思わせる信用のほうが、はるかに得難い。時代が速度を競うほど、その価値は、かえって重みを増してゆく。
ヘッドハンティング会社から電話があったときに確認す...
3大メガ時代でどうなる損害保険業界?損保業界研究レ...
日立 東芝 三菱重工業から見る日本の重電業界...
人材紹介業の動向、大手・中小人材紹介会社の今後とは...Talk Geniusとは-
ヘッドハンティング会社のジーニアスが提供する人と会社と組織を考えるニュースマガジンです。