2026/02/27

2026年4月入社の新卒社員に支給する初任給を前年度から改定したか尋ねたところ、初任給の引き上げ有無を回答した企業のうち、「引き上げる」割合は67.5%と前年度比3.5ポイント低下したものの、7割近くに達した。一方で、「引き上げない」は32.5%と3割台に上昇した。
初任給を引き上げる企業からは、「人材確保、インフレ対策のため」(メンテナンス・警備・検査)といった声が聞かれた。また、「物価高で経営は非常に苦しい状況にあるが、人材不足のため人材確保を目的に引き上げに踏み切った」(建設)のように、厳しい経営環境にありながらも、人材確保のため対応を迫られる企業が少なくなかった。他にも「賃金テーブル全体のベースアップにともない初任給も引き上がった」(機械・器具卸売)といった声も寄せられ、賃上げの流れが強まるなか、ベアの実施が初任給引き上げにつながったケースもみられた。
一方で、初任給を引き上げない企業からは、「引き上げたいが、既存社員との賃金バランスを考えると難しい。既存社員に対して大幅な賃上げを行える体力がない」(飲食料品・飼料製造)との声が寄せられた。「中小企業は物価高騰の影響を大きく受けており、対応が難しい」(その他サービス)との指摘もあり、既存社員の給与が新入社員を下回る“逆転現象”への懸念や、賃上げ余力の乏しさが浮き彫りとなった。
(帝国データバンク 2月18日)
初任給40万円を支給する企業がいくつか報道されているが、現時点では初任給30万円時代だろう。上記の調査では、2026年度の初任給が「20万~25万円未満」(61.7%)と最も高く、次いで「25万~30万円未満」(17.8%)だった。
中小企業にとっては厳しいすう勢である。
たとえば「初任給は、最低賃金の上昇率を読み込んで対応しているが、その原資の確保に課題が残る。価格転嫁を第一に進め、業務の選別や過程の見直しなど、諸対策を進める必要がある」(運輸・倉庫)、「既存社員とのバランスを考えると初任給引き上げは難しい。大手企業と対抗することは諦めている」(電気機械製造)などの苦悩が反映されている。
政策への注文として「従業員を引き留めるために給料を上げることさえ、すでに限界である。賃上げの促進よりも、物価を下げる政策に力を入れてほしい」(機械・器具卸売)という意見も出たが、同じ思いを抱く中小企業経営者は多いだろう。
一方、初任給の引き上げ動向に懸念を示すのが連合である。
「人材確保のために初任給を大幅に引き上げる一方、 中高年層への配分を相対的に抑制するなどの傾向がみられた。賃上げが物価上昇に追いついていないと感じる比率が中高年層で相対的に高まっている」
しかし実質賃金のマイナスが収まる兆しはうかがえない。
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