2025/11/10

外食や宅食事業を手がけるワタミは30日、定年した社員の再雇用制度を見直し、対象年齢の上限を現行の70歳から75歳に引き上げると発表した。11月から導入する。定年も60歳から65歳に延長する。物価高が続く中で「社員の生活の安心につながる重要な施策だ」と説明した。
傘下の子会社も対象とし、再雇用後の給与は役職や業務内容、評価を改めて査定して決定する。グループ全体の社員数は約1600人で、現行制度で再雇用している社員は約70人。
ワタミは年金支給額の引き上げ分が物価上昇分を下回り、実質は目減りしていると指摘した。
(共同通信 10月30日)
ワタミが75歳までの雇用延長措置を決めたのは、労働力確保だけでなく、高齢者の生活支援を意図している。年金収入だけでは生活が立ち行かない高齢者が多いうえに、労働力不足の時勢でも高齢者には就労機会が少ない。
シルバー人材センターで仕事を得ても、短期・短時間の仕事がメインで、月8~10日前後の仕事が多い。この日数で月収は全国平均で3~5万円前後なので、生活水準がやや上向く程度だろう。
再雇用制度の見直しについて、ワタミは次のように述べている。
「円安や物価上昇が続くなかで、高齢者にとっては年金の実質減少と生活費の増加という厳しい状況が予測されている。定年を延長することは、社員の生活の安定と安心につながる重要な施策であると考えている」
さらに次世代へのスキルの伝承も、高齢社員に期待している。
「社会全体の高齢化が進むなかで、まだ若く元気なシニア社員の活躍を促進するとともに、経験豊富な社員の知識や技術を次世代に継承する仕組みづくりも推進する」
現役高齢者がの増加とともに悠々自適の意味も変わってゆくのだろう。
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