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【役員報酬ランキング】1億円以上は880人と過去最多

 東京商工リサーチは、2025年3月期の有価証券報告書を提出した上場企業2326社(6月30日までに株主総会を終えた企業)を対象に調査を実施した。
その結果、役員報酬が1億円以上と開示された企業は357社、対象となった役員は880人にのぼった。いずれも前年の社数(336社)および人数(818人)を上回り、過去最多のペースとなっているという。  
リサーチを担当した東京商工リサーチの坂田芳博氏は、次のように語る。
「大手企業を中心に業績が好転しています。日本全体の景気が上向いているというよりも、大手企業の業績回復が中小企業よりも早いという点が大きいと思います。その結果として、給与や役員報酬も伸びていると考えられます」
前年に引き続き、役員報酬の最高額を受け取ったのは、ソフトバンクグループの取締役であり、傘下のイギリス半導体設計企業アーム社のCEOを務めるレネ・ハース氏。報酬額は49億400万円(前年は34億5800万円)にのぼった。このうち、株式報酬が41億6400万円を占めている。
(AERA DIGITAL 7月14日)

人事院が実施した「令和5年民間企業における役員報酬(給与)調査」によると、500人以上の企業の全規模平均で、社長の平均年収は5196.万円、副社長は4494万円、専務は3246万円、常務は2480万円、専任取締役は2086万円、部長等兼任は1746万円。
かつて社長の年収は新入社員の7倍が相場といわれた時代があった。新入社員の年収が300万円なら2100万円、350万円なら2450万円だが、500人以上の企業には上場企業も多く、株式報酬が役員報酬に含まれているケースも多いので、7倍をはるかに上回っている。
逆に中小企業では社長の年収が新入社員の7倍に届いていない例も珍しくない。税理士法人・経営コンサルティングファームのアタックスグループによると、社長の年収は、小企業等は約600万円から800万円、中企業は約1000万円から2000万円が一般的であるという。
上場企業社員の平均年収はおよそ670万円だから、中小企業の社長の年収はこの水準をワンランク上回る程度だ。上場企業の中堅幹部に相当する水準であるうえに、使用できる経費にも税制上の制約があるため、定義にもよるが、大方は富裕層とはいえない。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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