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日本電産、関社長が退任へ 永守氏との路線対立が要因か

日本電産の関潤社長兼最高執行責任者(COO)=(61)=が近く退任する方向で調整していることが25日、分かった。創業者の永守重信会長兼最高経営責任者(CEO)=(77)=との路線対立が要因とみられる。後任に小部博志副会長(73)を充てる案が浮上している。  
永守氏はこれまでも複数の後継候補を外部から招いたが、脱落する例が続いている。  関氏は日産自動車出身で2020年4月に日本電産の社長に就任。21年6月には永守氏からCEO職も引き継いだ。ただ、永守氏が求める業績に届かないことや株価低迷を理由に、今年4月に永守氏が再びCEOに復帰。関氏は事実上降格となった。
(共同通信 8月25日)

日本電産は2014年に元シャープ社長・会長の片山幹雄氏を副社長に迎えたが、21年に退任。15年には日産自動車幹部の吉本浩之氏を招聘し、18年に社長に就任させたが、やはり退任。今回の関潤氏のCEO退任で、永守重信氏の後継者候補が退場して、後継者選びは振り出しに戻った。
ここまで就任・退任が繰り返されると、次に起用する候補者も早期の退任を迫られるかもしれないし、それ以前に候補者を定めても、拒否される可能性もある。候補者の指名を受けた人は、当然、これまでの3名が早期に退任した経緯を調べ、応諾しないほうが現実的と判断しても不思議でない。
それにしても永守氏は78歳なのに元気である。帝国データバンクの調査によると、021 年の社長平均年齢は 60.3 歳。調査を開始した1990 年以降右肩上がりの状況が続き、31 年連続で過去最高を更新した。それでも永守氏より18歳も若い。
年代別の社長平均年齢は「50 代」が構成比 27.6%を占め最多。「60 代」が26.9%、「70 代」が 20.2%で続いた。後継者が見つからないために引退できない人が多いのだが、理由はそれだけではない。
長年にわたって社長業を務めていると、経営以外の日常が想定できなくなる。引退を先延ばしせざるを得なくなり、結果として後継者が育たないという事態に至るのだ。世代交代はいわば最後の経営判断だが、最後であるだけに思い切れない例が多いようだ。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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