ジーニアスでは「労働市場を通じて、社会を豊かにする。」と考え、「顧客の要望に応え、顧客を創造すること。」を重視して、ヘッドハンティングを中心とした人材ソリューションを提供しています。今回は、お客様である株式会社ビットキーの執行役員 関原様にビットキー様の人材採用や今後の事業展望についてお話を伺いました。
株式会社ビットキー
執行役員 エンタープライズセールス統括 兼 homehub事業本部 営業部長 関原 大輔氏プロフィール:
金沢大学大学院卒業後、Vancouver Island UniversityにてMBA取得。新卒で株式会社ワークスアプリケーションズへ入社しエンタープライズ営業に従事。その後、黎明期の株式会社セールスフォース・ジャパンへ入社、11年の勤務で6年連続営業目標達成(FY19 Chairman’s Club (Achieved 840%) Japan Top sales 含む)。2024年、株式会社ビットキーへ入社。執行役員 エンタープライズセールス統括 兼 homehub事業本部 営業部長。
note: https://note.com/daisuke_sekihara
関原:デジタルキーを軸に、様々なシステム、サービス、設備をつなげ、不動産や空間のDXを推進しています。その一つworkhub(ワークハブ)事業ではB to Bでビルのデベロッパーやオフィス向けに顔認証での入退室や会議室予約のDXなどを行っています。
もう1つのhomehub(ホームハブ)事業ではB to B to Cで、賃貸管理会社や住宅デベロッパーに対してスマートロックや顔認証を用いた物件のキーレス化やデジタルキーを活用したオートロックマンションへの置き配などのDXを行っています。
特徴は、ハードウェアとソフトウェアの両方を手がけていることです。一般的なスマートロックメーカーは鍵というハードウェアの開発をメインにするのですが、当社はハードウェアとソフトウェアを組み合わせ、プラットフォームとして展開しています。ですから、鍵メーカーは競合ではなく協業相手です。当社のソフトウェアで他の鍵メーカーの製品を動かせるなど、コラボレーションも積極的に行います。そんな風に、自社のスマートロックの販売に拘らず、デジタルキーのプラットフォーマーとして展開している会社です。
関原:workhub事業は主に、ビルデベロッパーとオフィスに入居する企業向けに提案しています。すでに、東京や福岡の大型複合ビルや大手企業で実績を重ねていますが、導入できているのはまだほんの一部。しかし、ありがたいことに多くのパートナー企業に支持されており、たくさんの引き合いをいただいています。人手が足りない状況です。ビルは3大都市に74%が集中していますから、引き続きこのエリアを中心に新築はもちろん、既存のビルや企業のオフィスにも導入を進めるため、人員を増強したいです。
一方、homehub事業は住宅の中でも賃貸の集合住宅に注力しています。賃貸住宅は国内で約1,900万戸ありますが、その4割は管理戸数上位50社が管理しています。現状ではその7割にアプローチできている一方で残り3割に開拓の余地があります。
homehub事業、workhub事業いずれも目指すのは、単なるスマートロックのシェア獲得ではありません。人の出入りに欠かせない場所のカギがデジタル化されることで、さまざまなビジネスの展開を見据えているのです。
関原:特にhomehub事業では、この50社を攻略するための強いエンタープライズ営業を必要としています。この50社は、1社攻略するだけでも住宅市場へのインパクトが大きいので、そのようなスケールの大きい営業ができる人にぜひ来てほしい。あるいは、そうした営業を志向している人でも結構です。パッションさえあれば、成長できるよう全力でバックアップします。
関原:私は金沢大学で人間機械工学を修め、カナダへのMBA留学を経て、27歳で新卒入社しました。そこで若手ながら、従業員数3000人以上の企業を顧客としてエンタープライズ営業の基礎をみっちりと学ばせてもらいました。そうして気づいたのは、「組織力学の理解」の重要性です。意思決定のキーマンは誰か、誰にどのように働きかければそこにつながるのかというシナリオを考え、ひたすら行動して勘どころを体得していった。この経験が、今ビットキーで若手を育成するのに活きています。
そこで3年半勤め、1年後にはマネージャー昇進といわれたのですが、既定路線を行くよりも新しいことにチャレンジしたいと思って転職しました。それが、当時従業員が200人を超えたセールスフォース・ジャパンで、2023年にビットキーに転職するまで11年以上勤めました。
当時の日本社会はまだクラウドサービスに疑心暗鬼で、提案はできても漠然とした不安から、なかなか踏み出してはもらえませんでした。それが4~5年もすると潮目が変わり、現在のようなクラウドの時代に至ったわけです。新しい考え方や概念が受け入れられるには、時間がかかるもの。ビットキーも今、似たようなステップにあると感じています。
セールスフォースで担当したのは従業員数4000人規模の中堅企業です。前々職のERPより製品の幅があるので、大きな案件になると部署をまたいで30人ものプロジェクトになりました。また、前々職では現場で導入を決めてもらうのでカウンターパートはせいぜい本部長まででしたが、セールスフォースでは上層部を巻き込んで会社対会社の構図を取ることが多いのです。
営業に関して、セールスフォースでは個人ごとの年間売上達成率がグローバルでの順位で発表されていました。それをド派手なキックオフで共有し、優秀者は動画で紹介され、スピーチも行います。額ではなく率なので、目標が低くてもモチベーションにつながります。ご褒美の海外旅行もあり、私も3年目に日本一になってフィレンツェに行きました。家族も帯同できるので仕事に対する理解や協力も得られ、よい仕組みでしたね。ビットキーでも考えていきたいです。
関原:セールスフォースではまさに成長企業としてグロースしていくのを体感したわけですが、今では会社のフェーズも変わってきました。従業員数は当時がグローバルで4000人未満だったのが、今や7万人です。それに伴って社内のカルチャーも変わってきて、私自身、マネジメントも営業もここではやり切ったと思えたので、転職することにしました。
実はLinkedInなどを通じてオファーはよくあり、カントリーマネージャー(外資日本支社の収益責任者)などの選択肢もありましたが、日本支社の権限や永続性などに疑問もあり、慎重に考えていました。
ビットキーを検討したのは、知己だった寳槻社長から声をかけられたのが直接のきっかけです。前職の競合にはならない点が決め手でした。ビットキーは実際、前職で私が経験したようなグロース期にあるので、若いメンバーが多くエネルギーがあり、そのような環境を求める仲間たちの情熱が感じられます。ベンチャーならではの柔軟さもあり、ないものは作るという提案ができるのも魅力ですね。
関原:今workhub事業とhomehub事業を併せて20人強の、20代から30代半ばのチームですが、強い組織にしていきたいと考えています。昨年から売上のランキングを公表し、インセンティブを出し始めました。やった分だけやりがいを感じてもらいながら、少しずつストレッチさせているところです。そうして一人ひとりが営業力を向上させ、どんな商材でも売ることのできる、どこに出ても第一級のセールスができる人材となってほしいと思っています。
関原:エンタープライズ営業を率いる私自身が、20代の前々職時代に従業員数3000人以上の企業を顧客とさせてもらうことで、エンタープライズに対しての営業スキルや提案力を着実に身につけてこられた経験をふまえています。日本の一般的な企業では若手にエンタープライズ営業を任せることは少なく、50代のベテラン社員でないと経験できないのではないでしょうか。ポイントを押さえれば20代でも十分活躍できますし、当社ではそのように育成しています。
関原:基本的にセミナーや紹介でアポイントをいただき、提案活動を行っていきます。受注までの期間は3~6ヵ月のものから、大型案件だと2年ほどかけて行う場合もあります。いずれもお客様とは中長期で関わりながら、しっかり腰を据えてお付き合いをしています。会食やゴルフなどによる交流もよくあります。また、個別のお客様との関係だけでなく、業界内のパワーバランスを把握しながら地域を攻略していくような面白さもありますね。
関原:成長意欲があり、思いきりアクセルを踏み込める人ですね。大企業にいてビジネスの進みが遅いと感じている人、自分の裁量を増やして仕事をしたい人もマッチします。私自身が経験した全てを受け渡す準備はできていますので、日本では珍しい、若手からエンタープライズ営業に挑戦し、成長できる場であるビットキーにぜひ来てもらいたいです。アクセルを踏み込める気力や体力の充実した若いうちに、そうした環境に身を置くことが大事だと思います。ワークライフバランスを大事にしながらも、圧倒的な量をこなすことでこそ得られる質というのもあるので、誰のためでもなく自分のために時間を費やせる人は成長できるでしょう。
また、ビットキーが提供するのは決まったモノではなく、ソリューション営業です。現場の業務プロセスに深く入り込み、製品説明から設置支援、運用定着まで一貫して伴走するなかで、提案力や顧客対応能力が磨かれます。こうしてお客様の課題を見つけ、それに対する解決策を提案できるようになると、どんな商材でも売れる汎用性の高い営業力が身につくのです。
そうなりたいという強い思いや気概さえあれば、なり方は私が教えます。まずエンタープライズ営業としての基本所作を身につけ、「当たり前」のレベルを上げる。多様なテクニックを学び、高度なシナリオが練れるように・・・といった成長をサポートします。
関原:私自身が当初、苦労したからです。まだ経験がないときに「考えろ」と言われても、何も浮かばず、ループしてしまうでしょう。実は11年いた前職でも、5年間はうまく売れませんでした。やり方を知らなかったからです。今のチームのメンバーも、やり方を知らないだけで、教えれば分かる。そうして引き上げられればよいのです。そのうちに師匠を超えてくれれば、育成者冥利に尽きますね。
関原:どんどん人材が育って、その人材がトップに立つような多角化した会社になると面白いと思っています。スマートロックは入り口でしかなく、そのインフラでシェアを取った先には、鍵や扉を軸とした、無限に広がるビジネス機会があります。そうした新規事業が生まれるごとに、そこでトップを張れる人材を育てたいです。そんな風に各部署が次世代のエースを新規事業部に輩出し、さらに次のエースを育てるといったサイクルを早く作りたいです。もっといえば、社外に向けての人材輩出企業となってもよい。ビットキー出身者は優秀だといわれるようになり、日本全体を盛り上げていきたいですね。
(取材日:2025年4月22日)
ヘッドハンターの目線
ビットキーならびに関原様の特徴を一言で表すならば「骨太なスタートアップ」と考えています。
まず、ビットキーは寳槻代表のnoteにもある通り世の中の「前進」を促すスタートアップであり、「世の中ハラスメント」に抗うチームです。
手がけている事業も大型オフィスビルやタワーマンションなどに導入されるソリューションをハードとソフトの両面で押さえており、事業構想の大きさ、世の中へのインパクトの期待値を証明するように2025年4月時点で累計300億円の資金調達にも成功している大型のスタートアップです。特に関原様が率いるエンタープライズセールスチームは、昨今のスタートアップには珍しく、単に製品を売るのではなく「問題解決のプロフェッショナル」として顧客に伴走する組織だと捉えております。
通常、エンタープライズセールスチームを組成する時は経験者のみを集めるのですが、関原様の人柄やバックグラウンドもあり、一定の営業経験を持ち、エンタープライズセールス・ソリューションセールスとして経験を積みたいポテンシャル人材を求めている点は非常に特徴的だと考えています。
それは、ビットキーが真にスタートアップであり、未知のものに対して向き合う会社だからこそ、どこかで成功したことを焼き直しでやってほしい、という意向ではなく、「未知への挑戦」に心躍る方を求めています。
関原様ご自身が、若い頃からエンタープライズ営業の最前線で活躍された経験をお持ちだからこそ、その育成環境は非常に手厚く、パッションのある方を全力でバックアップするという言葉にも、強い説得力がありました。言い換えると「エンタープライズセールスとして業界最高水準」のスキル・経験を身に着けたい、という意向をお持ちの方には非常に魅力的な環境です。ジーニアスコンサルタント パートナー 及川直人
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