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インターンを受け入れて分かったこと

ジーニアス インターン

5月になりました。ジーニアスでは昨年の3月よりインターンを受け入いれており、夏季のみのサマーインターンの学生もいましたので、最大で6名の学生インターンと日常的にオフィスで一緒に仕事をする機会を得ました。
インターンの受入については以前のブログ「ヘッドハンティング会社でインターンするってどういうこと?」で記載したように、予めその目的や効果を考えて導入しましたが、2期目を迎えるに当たって振り返ってみたいと思います。

1.当初の狙いは実現できたのか?

多くの会社では「新卒採用の一環としてのインターン」を位置付けていると思いますが、ジーニアスでは「決して当社で採用しない」ことを前提にしていました。ブログにも書きましたが、目的は以下のようなものでした。

私は、学生一人一人が、業界や企業、職種やその機能・役割を理解することで、社会人として一体何をしたいのかをしっかりと考え、その上で自分の希望する就職先を決めるという、”当たり前といえば当たり前”のことを実現できたらと考えています。

ジーニアスのインターンは基本的には「学業優先」、週2-3回リサーチやアシスタントを中心とした業務を担当します。
2013年4月~7月にかけては多くのインターンが初めてのオフィスワークに慣れること、特に電話やメール、来客対応といったビジネススキル(常識)を身に着ける期間になりました。
8月~10月は夏休み、所謂人材紹介会社でよくやる集客インセンティブキャンペーンを行いました。各々に集客媒体を1つ任せて、集客目標を設定し、広告出稿と効果検証を行い、目的達成に向けたPDCAを回すというものです。この期間では定量目標の設定と管理を1人プロマネとして経験して、多くのインターンが計画力がついた、責任感が増したように感じました。
11月頃から就活がスタート、各々希望する仕事(業界、職種)や譲れない条件(勤務地など)などを概ね定めつつ、エントリーシートを書いたり、面接対策をしたりと慌ただしい毎日を過ごしていました。模擬面接は夏休みの内に行い、最初はボロボロの状態からのスタートだったわけですが、皆さんこの時期になると意外としっかりとした受け答え、良い表情がみられるようになってきました。
1月~3月にかけては就活本番のために、気になる業界のOB/OG紹介などを行いました。皆さん面接が立て込んでおり、そもそもインターンに来る時間がなく、インターンに依存していた事務ワークが回らなくなりそうになりました。この点は全て同じ学年の学生を採用したことが裏目に出たように反省しており、来期以降の採用プランに反映させたいと考えています。
4月から現在にかけては多くのインターンが第一希望だったり、当初第一希望は別の会社でしたが納得して内定を承諾した会社への就職が決まりました。もちろん全てが上手くいった訳ではないと思いますが、多くのインターンが明確に自分の目標や社会人になった後に実現したい人生プランを持っていたことに(これはジーニアスでのインターン以前から持っていたのかもしれませんが)喜びを感じました。

結論としては、当初の目的は十分に達成できたと判断しました。
現在第2期のインターンも募集を開始、既に1名がスタートしています。

 

2.会社としてROIの高い投資だったのか?

結論としては「インターンは極めてROIの高い投資」でした。
これは元来私の学生時代のインターンの経験からある程度は想定の範囲内ではあったのですが、インターンであってもシンプルな業務オペレーションを構築することができれば社員同様に機能するという仮説は実証することが出来ました。
インターンの関わったプロジェクトは現在まで3本クロージングすることが出来ました。当社の場合は1案件当たりの単価は300~800万円程度であり、少なく見積もっても1000万円以上、概ね1500万円程度のリターンが発生しました。
インターンの総人件費は簡単に見積もると年間500万円程度(MAX月8万×5名×12ヵ月、恐らくそんなにかかっていない)であり、ジーニアスのビジネスモデルは利益率が極めて高い(要するに原価がほとんどかからない)ために、十分な投資対効果が得られたと判断しています。但し、このROIについては当初は期待していないものであり、ジーニアスではインターンは新卒を採用しない会社としては、最低限の社会的貢献と捉えています。その意味では嬉しい誤算も重なった形となります。
また、業務をできるだけ可視化、体系化して、どんなインターンでもスムーズに仕事ができるような仕組みを少々導入できたために、中途採用者の受入体制も幾分整備できたと考えています。

 

3.教える文化が会社を育てる

若く社会人経験がなく、当然スキルやビジネスマナーも未熟なインターンを受け入れるに当たっては、私を含めて既存のメンバーに少々の負担が発生することが、インターン受入の一つの懸念でした。
しかしながら、結果としては全く逆の良い効果が見て取れました。ジーニアスの人員構成は一般的なスタートアップと比べると非常に年齢層が高く、安定的な計算が立ち、落ち着きがあることは良いことなのですが、ややもすればそれは停滞と新鮮さに欠ける雰囲気を醸成しがちです。
そんな雰囲気は若くフレッシュなインターンの参加により、非常にはつらつ、アップテンポに変える効果がありました。
また、社員全員がインターンを手とり足とり指導することで、各々の業務が整理され、得手不得手も明確になってきたように感じました。フレッシュマンに教えるということが、教える側の成長にもつながることは昔から言われていますが、ジーニアスでも同様の効果が確認できました。

これらが私がインターン第1期生と1年間を過ごした感想です。
当然のことながら第2期生も募集(3-4名)したいと考えています。
当社のインターンは大学1~3年生にとっては実りの多いものになると感じています。
本年度も新たな出会いを期待しています。

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三上 俊輔

著者情報:
三上 俊輔

2006年、早稲田大学法学部(専攻労働法)を卒業後、独立系エグゼクティブサーチ会社であるサーチファーム・ジャパン株式会社に入社。柔硬幅広い業界の部門長クラス以上の経営者獲得、スペシャリスト(エンジニア、会計士など)採用を実現。 2011年、サーチファーム・ジャパンより組織戦略及び技術コンサルティング事業を分社化し、ジーニアス設立、代表取締役就任。 理論と実践のギャップを埋め、健全なる雇用環境の発展に微力ながら貢献すべく、スカウトその他様々なプロジェクトを戦略的に遂行している。

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