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旭硝子、管理職対象に早期退職を募集

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旭硝子は8月に40歳以上の役職者を対象に国内で早期退職者を募集する。本社や製造所などの管理職が対象。国内での募集はリーマン・ショックの影響で業績が低迷した2009年以来5年ぶり。建築や液晶テレビ向けガラスの長期的な国内需要縮小を見据えた措置で、人員を適正規模に減らして固定費を削減する。
退職時期は年内となる。本体と関係会社への出向者を含め40歳以上の中堅社員や課長級以上に応募を呼び掛ける。部門や職種は問わないという。旭硝子の単体従業員数は約6200人。募集人数は設定していないが100人規模になる可能性がある。
(日本経済新聞 7月12日)

旭硝子の2014年1~6月期の連結営業利益は280億円と前年同期比3割減だが、黒字は確保している。ただし、液晶テレビ用のガラス基板の価格競争は激化しており、通期の営業利益は従来見通しを下回る可能性がでている。液晶用ガラス基板の価格は第2四半期に前期比4%下落し、今後も下落傾向が続くとみられる。

建築用ガラスや自動車用ガラスは需要が伸びているものの、液晶用のマイナスをカバーするには至らないだろう。今後円安が進めば、海外から調達している部材のコストが上がり、さらに採算を悪化させる可能性もある。

今回のリストラは、従来見通しを達成できそうにないというこうした状況に対する対策として打ち出された。外部環境の変化に先手を打って動くプロアクティブな経営としては評価されるが、一方で、赤字に転落する前の段階で大規模な人員削減に踏み込むのは日本の大企業としては珍しい。

人員削減は最後の手段としてきた日本の大企業の行動様式もグルーバルな競争激化の前には変貌を余儀なくされてきたようだ。

谷萩 祐之

著者情報:
谷萩 祐之

1958年生まれ、早稲田大学理工学部数学科卒。富士通株式会社でソフトウェア事業、マルチメディア事業、グローバル事業、コンサルティング事業を担当した後、現在、谷萩ビジネスコンサルティング代表。経営コンサルティングの傍ら、雑誌等で執筆活動を続ける。著書:「Webが変わる プッシュ型インターネット技術入門 」

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