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朝日東京本社に是正勧告=違法な長時間労働―労基署

朝日新聞東京本社が財務部門の20代男性社員に労使協定の上限を超す違法な長時間労働をさせたとして、中央労働基準監督署(東京都)から是正勧告を受けていたことが9日、同社への取材で分かった。

勧告は6日付。同社が長時間労働で是正勧告を受けたのは初めてという。
同社によると、男性社員の今年3月の残業時間が労使協定で定めた上限の81時間を上回る85時間20分だったとして是正勧告を受けた。年度末の予算・決算作業で忙しかったという。
同社広報部は「是正勧告を受けたことを重く受け止めている。再発防止に努める」とコメントした。

また、裁量労働制を導入している編集部門の管理職が部下の申告した今年3、4月の出退勤時間を本人に確認せず短く書き換えていたことも判明。同社は「あってはならないことで、管理職についてはしかるべく対処した」としている。
(時事通信 12月9日)

とかくマスメディア企業は、他者を批判することには長けているが、自社が問題を起こしたときの広報は稚拙である。あるいは他者に情報開示と求めても、自社が開示を求められると口をつぐんでしまう。

攻めと守りのスキルはたしかに違うが、世間からは自己矛盾と見なされる。この記事には「管理職についてはしかるべく対処した」とあるが、処分の内容を開示しないと、ふだんの報道姿勢と矛盾する。それが世間の見方である。

たぶん、電通も朝日新聞本社も(一般企業とは違う)という思い込みが、労働基準法の軽視につながったのだろう。両社とも時代が変わったことに鈍感だった。
朝日新聞には、社会的立場を考慮して、せめて是正勧告を受けるに至った経緯を検証する記事を掲載してほしいものだ。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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